私は友達とイタリアンを食べた帰りで、奴隷は仕事の帰りだった。
共に家に着いて、空腹だった奴隷は買ってきたお弁当を温めた。
温め終わって、床に座りそれを開けた時。
「誰が、食べていいと言ったの?」
私は、意地悪く、わざと温めたあとに言った。
部屋には美味しそうなにおいがしていて、空腹だと辛いでしょう。
後ろ髪を引かれるように一度開けた蓋をまた閉めるのを見つめて
「私、お酒が飲みたいなぁ」
窺うような顔つきで、何を飲まれますか?と聞いてくる。
意地悪のスイッチが入ったことがわかるのね。
ワイン、と言いつけると、注いだグラスを渡した。
つまむものも持ってくるように言うと、もう一度台所に戻って、お皿を持ってきたので虐める準備が完了した。
跪いてお皿を差し出そうとする奴隷の手をベットに横たわる私のちょうど手の届きやすい高さに手で下から持ち上げた。
言葉で何も言わなくても、わかるでしょう。
その位置でお皿を持った手は維持される。
くつろいで、テレビを眺めつつワインを飲んで、肴を口にすると、お腹の空いた奴隷の目が追う。
お皿から、私の手、そして口元に運ばれ、口の中に入り咀嚼される一連を。
自然と追ってしまうんでしょうね。
目の前に、欲しくてしょうがない食べ物を両手で持たされて、それが消費されていく様を見るのはどんな気分かしら。
腕が疲れて下がってくるのを注意しながら、しばらくいびって、飽きた頃に皿を取り上げた。
「マッサージ、して」
消え入るような声で返事をし、準備をし、足元に跪いた。
面白いなぁ。
マッサージをしながらも私が口にする食べ物を追うのよ。
辛そうに、集中力を欠くと、私はこう言ってやる。
「そんなのだといつまでたっても食べられないよ。」
「おやつ抜きよ」
に見られるように、お仕置きとしては、食事を抜くのはベタではないでしょうか。
今回の場合はお仕置きではなくて、ただのイビリですけれど。
後から奴隷に聞きましたが、極度に空腹だと、食べ物に対する嗅覚のみならず、聴覚も敏感になるらしいです。
咀嚼する音が耳に響いて辛いんだって。
人間の三大欲求と呼ばれる
食欲、性欲、睡眠欲
どれも普通に生活しているかぎり湧き、消化していくものです。
それを制限するというのは、人権を蹂躙するようで、とても支配的だと感じます。
ブレスコントロール、なんかも同じ感覚を味わえるので好きです。
原始的な欲求をセーブするのですね。
その上で、自分が欲してならないものを見せ付けると立場の違いが際立ちます。
今回の場合、奴隷は空腹、ご主人様はお腹いっぱいだけれど、お酒を楽しむために食事をつまみます。
この快適さのレベルに差があるほどに、私はFemDomを強く感じます。
一つ前に記事に奴隷が、ponyplayについて書いていますが
トレーニングの最中は、ハミをした上で運動をするので非常に喉が渇きます。
こちらはお酒でも飲んでゆったり座りながら監視するといいでしょう。
水を与えてやるかやらないかも、こちらの気分で好きにできます。
以前にこれをやった時にかなり印象的だった場面があります。
水を欲しがる奴隷に、灰皿に入れたのならば飲ましてやる、と言い
(これ、海老蔵の事件の前でした笑)
水を入れさせて、それを床に置いた時です。
水を見つめた奴隷が、ぐっとこらえて私の顔を見上げました。
その時の、顔って将に、お皿を前にして「待て」を言われた犬だった。
お皿を見つめた後にご主人様を見つめて許可を待つ、あの顔ね。
もし、許可がある前に飲んでいたらすぐに取り上げて叱ってお仕置きしていたけれども
しっかり待てをして指示を待つ姿を見た時に
よく躾けられてるわ~
と感じました。